■2024.10.31 - サンケイスポーツ

競馬を陰で支える馬運車を潜入取材! 「競走馬ファースト」の秘訣に迫る(後編)
10/31(木) 10:31配信



高さのある天井を見上げると、小型のカメラが設置されており、運転席のモニターとつながって輸送中に馬の様子を逐一観察できるようになっている。上部には換気扇や排気口、両側には通気用に開閉可能な窓が多くある。特に長距離輸送においては「輸送熱」といって、馬の糞(ふん)尿なども絡んで車内の閉鎖環境で細菌が増殖し浮遊するなどの影響で馬が体調を崩すことがあるが、良好な換気を保つことでそうしたリスクの軽減にもつながっているようだ。ちなみに、尿はステンレス製の溝を通って床下に搭載されている汚水タンクに運ばれて貯留される。これも室内の匂いや蒸れを抑え、空気環境を良好に清潔に保つことの一環だ。

今夏は、8月の新潟開催で暑熱対策の競馬が行われるなど近年は特に猛暑による影響が大きく、競走馬の体調面を優先させる取り組みがさまざまなところで見受けられる。馬は人間以上に暑さに弱いため、馬運車の室内は10分間いるだけで人間には寒いと感じるほど猛暑日でも室内の温度を20度程度に保っている。馬運車に初めてクーラーが取り入れられた1980年代以降、年を追うごとに性能の向上が図られ、今では空調設備は車内の前方、真ん中、後方の3カ所に設置。これは、ひとつでも故障した場合に備えているそうだ。まさに馬優先!



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(普段見ることのない貴重な情報です。)